ぶっちゃけ男性の長期育休まだまだ取りづらい
男性の育休の取得率は年々上昇傾向にあります。以下は、厚生労働省がまとめている令和5年度雇用均等基本調査からの引用ですが、
ここ数年ですごい伸びになっていて、令和5年は30.1%となっています。じゃあ育休期間はどうなっているのかというと、再度令和5年度雇用均等基本調査からの引用ですが、
半分以上の方が1ヶ月未満、3ヶ月未満(1ヶ月強の人が多そうなイメージがある)を入れると8割以上という感じで、まだまだ長期間の育休を取られる方は少ない状況です。
私は、もともと長期間育休を取りたいと思っていたもののなかなか勇気が出なかったタイプなのですが、たまたま本当に運よく1年近く休みをとる機会に恵まれました。ただ、正直すごく取りづらかったです。
男性育休約1か月にしてしまいがち
会社で何かをやろうとすると必ず理由を聞かれます。で、何年も会社に所属していると、理由の説明がちょっと難しいというか組織受けが悪いというか、そういうことをするのがだんだん億劫になっていくんですよね。社会人病ですね。長期間育休取得を検討していたものの、やっぱりやめた、という方一定数おられると思うのですが、まさしくこの辺りが理由ではないでしょうか。私もまさしくここで取りづらさを感じてました。
え、いや本当は、本当は育休を1年とるのは「育児に専念するため」で十分なはずですよ。それはそう。ただ、「(男性の)前の人は1ヶ月だったよ~」とか「(男性で)1年も取った人いないな~」とか言われたとき(言わると思ったとき)に、特別な理由付けができなくて、結局「妻の産後サポートのため1か月程度は休ませてください」みたいな話をしてしまいがち、すごいわかる。
終盤から延長戦に出場機会がある
ここからが本題。
本当は長期間育休とりたかったけど会社に言えなくて、半年程度の仕事の予定も組まれてしまっている、でもやっぱり育休とっておけばよかったな~と思っている方、実はまだ狙える機会があります。
ようするに会社に言いやすい理由があればよくないですか?たとえばこんな感じはどうでしょう。
- (保育園に入れるパターン)妻の職場復帰サポートのため再度育休を取りたい
- (保育園に入れなかったパターン)妻が職場復帰するため交替で育休を取りたい
妻の職場復帰サポートのため
これは妻の育休期間中に子を保育園に入れることができ合わせて職場復帰するパターンのときですね。この時期は慣らし保育や久々の仕事と子も妻も慣れない日々が続きます。これをサポートするために育休とる、これなら結構説明しやすくないですか?
制度上の話をすると、育児休暇は2022年10月から2回に分割して取得可能なので、再度育休をとることが可能です。令和3(2021)年法改正のポイント|育児休業特設サイト|厚生労働省に分かりやすい図が乗っているので引用すると、
こんな感じです。育休終盤の再出場狙い目です。
妻が職場復帰するため
もう1つのパターンが、保育園落ちてしまったけど妻は仕事に復帰したいと思っているパターンです。これなら、保育園に落ちてしまったので妻と交代して育休をとる、これも結構説明しやすくないですか?
制度的な話をすると、育児休暇は保育園に落ちた場合に夫婦で交替しながらとることができ、とくに2022年10月からはこの交替のタイミングが柔軟になりました。またまた令和3(2021)年法改正のポイント|育児休業特設サイト|厚生労働省から引用すると、
こんな感じで結構柔軟に交替できます。この制度意外と知らない方多いのではと思います。
意識が仕事に振れすぎないように再出場機会を設定しておく
正直、男性が長期間育成をとるのはまだまだ少数派だし取りづらいです。
で、仕事復帰するとやっぱり仕事も忙しいから、どうしても育児のことは育休をとってくれている妻に任せてしまうことが多くなるし、意識していないと丸投げになってしまうような気がしています。丸投げになってしまったら、せっかく最初の1ヶ月程度は育児できたのに、極論それ以降はぜんぜんできないみたいになってしまいかねないです。
育休終盤から延長戦にかけて再出場の機会を作っておくのは、自身の育児への意識をしっかり保つためという意味でも、すごくいい方法なんじゃないかなと思っています。1年近く連続して休みをとるよりも、数ヶ月休みを分割してとる方が敷居も低いと思うので、めっちゃいいと思うんですが、やっている人あんまり耳にしたことないんだよなあ。
おわり。